無機塗料で外壁塗装を行うメリット・デメリット

一般的に外壁塗装で使われるのは有機塗料で、石油等の有機物を主成分とした樹脂が使われています。伸縮性があり、ひび割れしにくいなど、多くの住宅で採用されているだけあって特徴的にも優れていますが、近年は無機物を主成分とする無機塗料も注目されつつあります。

無機塗料の成分となる無機物は、ガラスやセラミック、ケイ素といったものが対象です。ただし、厳密に無機物のみで構成されているわけでなく、有機物も一部含んだハイブリッドな塗料も「無機塗料」と呼ばれています。

無機塗料を利用するメリットはいくつかありますが、大きな点が耐久性の高さです。有機塗料の場合、長期間紫外線を浴び続けると劣化や変色といった現象が見られますが、ガラスなどの無機物が変色・変形しにくいのと同じように、無機塗料はこうした現象に非常に強いです。

また、カビが繁殖する原因となる栄養源が少ない点から、無機塗料には高い防カビ性も期待されています。有機塗料に比べて汚れにくいため、定期的にメンテナンスができない場合でも、ある程度は綺麗な外壁を維持できます。

一方で、無機塗料は柔軟性に乏しく、ひび割れしやすいデメリットもあります。外壁にひびが入った場合、塗膜も一緒にひび割れしてしまうリスクがあります。ですから、ひび割れしやすい壁材を採用している場合は無機塗料の利用をおすすめしません。

無機塗料のメリット・デメリットを理解した上で、最適な塗料を選択しましょう。